
ボルダリングってどんなスポーツ?
私にもできるかな…
運動不足解消のためにボルダリングが気になっているけれど、いまいち具体的なイメージが湧かないんだよね。
全然できなかったら恥ずかしいし…どんな人が向いてるんだろう。
「ボルダリングやってるよ!」って言えるくらいになりたいな。
安心して手軽に始められる方法を教えてほしい。
みたいなキモチに応える記事です。
以下のことをお伝えします。
- ボルダリングという言葉の意味
- ボルダリングにかかるお金と時間
- ボルダリングの楽しさとメリット/デメリット
- 自分がボルダリングに向いているかどうか
- 向いていなかったらどうするのが良いか
- 今すぐボルダリングを始める方法
この記事を読んでもらえれば、あなたがボルダリングをやるべきかどうかわかります。
今すぐ第一歩を踏み出す具体的な方法も。
僕はジムの店長として10年近く勤めて、たくさんの方のボルダリングデビューを見てきました。
人数にするとだいたい3,500〜4,000人くらいじゃないかと思います。

4,000人も見ていると、どんな人が向いているかもなんとなく分かってきます。
ざっくり言ってしまうと、ボルダリングが向いているのは体重が軽い & 負けず嫌いな人。
ただし、そうでない人にはできないかというと全くそんなことはありません。
むしろボルダリングは向いていない人でもハマれるのが面白いところで、

この人はスタートダッシュが早いな
とか、

この人は上達に時間がかかりそう
みたいな印象の違いはあっても、「まったくできない人」は1人もいませんでした。
この記事の目的は、あなたにとって最適なボルダリングデビューへの安心&最短ルートを見つけてもらうこと。
はじめの一歩が踏み出せないでいる人は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
ボルダリングとは何か
細かいことは抜きにして、ざっくり解説します。
ボルダリングはクライミングの一種
手足を使ってよじ登ることを全部ひっくるめて「クライミング」と呼び、その中でも
- ロープを使わず
- 低めのカベ(3〜5m)
を登るのが「ボルダリング」です。

一番シンプルで手軽なスタイルですね。
「ボルダー」= 巨大な石ころ
日本語のニュアンス的には石というより岩でしょうか。
つまり、語源的には「岩ころ登り」がボルダリングです。

↑こういうことですね。
スポーツクライミングとボルダリングの違い
TV等で取り上げられるときには、「スポーツクライミング」という言葉もよく耳にします。
「屋内スポーツとしてのクライミング」くらいの意味ですね。
もちろんボルダリングもその内のひとつ。
ボルダリング以外に何があるかというと、ロープを使うクライミングです。
具体的にはトップロープとかリードとか何種類かあるのですが、ざっと画像で見ておきましょう。

↑これがボルダリングで

↑これはトップロープクライミング

↑これがリードクライミングです。
トップロープとリードはパッと見には違いがよくわからないと思いますが、その辺は実際に自分がやってみようと思ったときに考えればいいと思います。
おおまかな競技ルール
慣習的に、コースのことを「課題」と呼びます。
カベにくっついているやつを「ホールド」といいます。
課題ごとに指定されたホールドだけを使って、スタートからゴールまで行ければ「完登」。

↑課題の例
スタートとゴールは、以下の条件で判定されます。

決まったホールドだけを使って、両手でスタート・両手でゴールね。
ボル “タ” リングじゃないよ
英語の綴りだと「BOULDERING」なので、
です。

結構よく聞かれるんだよね。
ボルダリングの費用=ジム料金

どれくらいお金がかかるかも知っておきたいな。
- 初期費用:3,500円
- ランニングコスト:6,000〜16,000円/月
- 備品投資:0〜30,000円/年
施設を利用する必要があるので、ご近所ランニングとかよりはお金がかかります。
逆に用具的にはほとんど何も買いそろえる必要がないので、ゴルフやスノボよりは安く始められます。
初期費用
ジムの初回利用時はだいたい3,000〜4,000円くらいと思っておけば良いでしょう。
あたりが相場です。
服装は安全で動きやすければ何でも良いので、手持ちのものでOK。

迷ったらジャージかランニングウェアで。
ランニングコスト
2度目以降の施設利用では登録料が不要なので、レンタル含めて2,000円くらいです。
女性の場合なら、ジムによってはレディース割引があるので、それを活用すれば1回1,500円くらい。
1か月あたりの費用を計算すると下記のような感じです。
週2以上に頻度を上げる場合にはフリーパスがたいていあるので、ほとんど費用は変わりません。

週1でもちゃんと上達できますよ。
結論:月1万円出せば続けられる
頻度にもよりますが、だいたい1か月あたり10,000円のイメージでいればOKです。
会員制スポーツジムとか、テニススクールあたりと同じくらいじゃないでしょうか。
【補足】欲しくなったら買うといいもの

レンタルもできるけれど、自分の道具が欲しい!となったら購入できるアイテムもざっとご紹介します。
クライミングシューズ
シューズの価格帯は10,000〜35,000円くらい。
ここはやはり、「ボルダリングの靴って高いんだね…」と感じる方が多いのではないでしょうか。
ただ、毎回レンタルしているとじきに1足買えるくらいの額になるので、何回かやってみて続ける気になったら購入を検討するのが良いと思います。

1足買ったら、週1or2回の頻度で1〜2年はもちますよ。
チョーク(滑り止め)
何種類かタイプがありますが、ベーシックなのは粉末タイプ。
チョークボール↓に入れて使います。

チョークバッグと合わせて3,000〜5,000円くらい。
粉末タイプが嫌な人は液体チョークや無色のタイプもあります。
安全な範囲でお好きなものを:ウェア
服装に関しては特に決まりはないので、安全で動きやすければ何でもかまいません。
専門メーカーのクライミングパンツだと15,000円くらい、Tシャツだと5,000円くらいです。
詳しくは、↓の記事もご覧下さい。
1回に登る時間は?
最初のうちは1時間か、長くても2時間程度が限界でしょう。理由は、前腕が疲労しきって力が入らなくなってしまうから。
慣れた人でも全力で打ち込める時間の長さはそれほど変わりません。
ボルダリングは何が楽しい?

どんなものかは大体分かったけど、ほんとに面白いのかな。
みんな一体何が楽しくてボルダリングやってるの?
というところも解説しておきましょう。
ボルダリングの楽しさ
- 達成感
- 仲間ができるかも
- ちょっとの競争意識
楽しさ①達成感
楽しさの根幹はやはり、達成感でしょう。
達成感って一体なんなのか、もう少し深掘りして考えてみます。
「できた!」が楽しい
達成感を言い換えるなら、できなかったことができるようになることによる自己効力感とも言えます。

やった!○級登れた!俺強えぇーーー!最高!
でも実は、達成感や自己効力感を感じられるのってほんの一瞬。
思うように登れないときは、逆に挫折感や無力感に打ちのめされることも。

全然できない…俺ザコじゃん。もうクライミングやめるわ…
ボルダリングは課題に対して「できた/できなかった」がはっきりと分かれるため、天国と地獄が背中合わせでもあるのです。

そんなの聞いたら不安になっちゃうよ。
いいえ。
だからこそハマるんです!
実際、「なんでこんなことやってるんだろうね…」という会話はクライマーあるあるみたいなもの。
でも、彼らがクライミングをやめることはありません。
なぜなら、すぐそこに大きな喜びがあることを知っているから。
それくらいボルダリングの達成感は大きいのです。

でも、できれば最初はラクして楽しみたいな…
わかります!
でもそこは心配ご無用。
なぜなら、初心者ほどすぐに達成感が味わえるようになっているからです。
最初は「楽しい」ばかりを味わえる
ボルダリングジムの課題は、まったくの初心者でも登れるレベルから設定されています。※
やさしい課題でも、初めての人にとっては立派な挑戦。
どれくらいのやさしさか例えて言うと、高めの脚立をのぼっておりる程度の運動強度です。

それならできそう!
他のスポーツだと、初歩の訓練をクリアしないと楽しさを感じるところまで到達できないことってありませんか?
これは自分のレベルに対して課題が難しすぎることが原因。
その点ボルダリングでは、最初からほぼ確実に「できた!楽しい!」を感じることができるのです。
- たまにそうじゃないジムもあります。
できないことも楽しめるようになる
トライする課題のレベルを上げていくと、できないものが出てきます。
そこからがボルダリングの、次の面白さ。
ボルダリングは、見た目以上に思考力が重要なスポーツです。
レベルが上がれば上がるほど腕力だけでは解決できません。
幾通りものテクニックを身に付けつつ、以下のようなプロセスで課題を攻略していきます。
ベストな選択肢を考えて登る
登れなかったら原因を考える
解決する方法を考え、実行
パワー不足ならトレーニング
またトライしてみる
できなかったら上に戻る
攻略までに時間がかかることもあるでしょう。
そんなときは「できない」の中に、小さな「できた」をたくさん見つけましょう。
例えば、完登はまだできなくても1手多く進むことができた、1手進まなくても手を伸ばすことだけはできた、など。
小さな達成を積み重ねながら、PDCAを回していくプロセスそのものもまたボルダリングの楽しみのひとつ。
そうして目標をクリアできたときには無上の喜びを得ることができます。

プロセスを楽しめるようになったらもう中級者!
不安なら初心者向けレッスンも
ジムによっては初心者向けの課題が少なかったり、ちょうどいい課題を自分で選ぶのが難しい場合もあるかもしれません。常に適切な課題を提供してくれるコーチがいれば、あまりしんどい思いをせずに楽しみながら上達できますよ。
レッスンを開催しているジムもあるので、不安な人は受講を検討してみては。
楽しさ②仲間ができるかも
ボルダリングは独りで黙々とやるもよし、仲間とわいわいやるもよし。
最初は1人ではじめる人が多いですが、ジムへ通ううちになんとなく顔見知りができてくると思います。
知り合うきっかけは「ガンバ」から
クライマー同士ではよく、登っている人に「ガンバ!」と声援を送ります。
ガンバの由来は何なのか、どうして頑張れじゃなくてガンバなのかはよく分かりませんが、「がんばって!」という気持ちから出るポジティブな声かけです。

僕も最初は「ガンバってなんなの。」と思っていたけど、すぐに慣れてしまいました。
他人であっても、自分と同じ課題に打ち込んでいる人がいたら「お。がんばれがんばれ」という気持ちが自然と声になったりするもの。

ガンバ!

ありがとー
ガンバがきっかけでボルダリング仲間ができることもあるでしょう。
逆に一人で黙々と取り組むのが好きな場合は、ジム内で顔見知りができても「たまにガンバ言ってくれる人」にとどめておけば良いことです。
自分のスタンスで取り組めることもボルダリングの良いところだと思います。
ボルダリングに出会いはある?

ときどき聞かれます。
異性との出会いがあるかないかといえば、もちろん前例としては山ほどあります。
ジムで出会ったクライマー同士やスタッフと仲良くなって結ばれた夫婦をたくさん知っていますよ。
狙ってやるものではないと思うけれど、可能性は低くない気がします。
楽しさ③軽い競争
競争というとマイナスのイメージでとらえがちですが、ちょっとした競争心が楽しさのもとになっている遊びは多いものです。
みんなでセッションも楽しい
もちろん登ること自体は個人でやることなのですが、気の合う仲間と一緒に同じ課題に挑戦し合うのも楽しいものです。
誰かがいいトライを見せたら「ナイス!」と祝福しつつ、自分も負けたくない!と気持ちが盛り上がるのを感じられると思います。
お互いをたたえつつ負けじと頑張る、というのは、スポーツのあり方としてとっても健全ではないでしょうか。

おいていかれると悲しいけどね。笑
SNS経由で切磋琢磨
完登動画をInstagram等にアップする人も多いので、動画を観て「この課題、自分も登りたい!」と思うとジムへ行きたくてうずうずしてきます。
自分が登れて動画を撮っていたらアップしてあげれば、またそれを観た人が…と、輪がつながっていきます。

この人上手だな…こんな風に登れるようになりたいな。
ボルダリングのデメリットと対処法

良いところは分かったけど、悪いところってないの?
そこも対処法と合わせて知っておきましょう。
ボルダリングのデメリット
- 危ない
- 怖い
- 意外と汚れる
- ダイエットには向かない?
デメリット①危ない
高いところへ登るので、当然落下のリスクは伴います。
下には安全のためにマットが敷いてありますが、怪我を100パーセント防ぐことは不可能です。
ボルダリングでそこそこ頻繁に発生しうる一番大きな外傷は、骨折や腱・靱帯の断裂でしょう。

実際に怪我をされた方の対応に当たったことも何度かありました。
骨折までいかなくても、捻挫程度の怪我は大抵のクライマーが経験しているのではないでしょうか。
ただ、事故の危険性があることは確かですが、他のスポーツと比較して特に確率が高いということはないと言って良いと思います。
着地に失敗して足首をひねってしまうケースが一番多いので、以下のことに注意してください。
- なるべく飛び降りない
- 降りるときは両足をホールドにしっかり乗せて手を動かす
- 着地の練習をしておく
- 降りるのに使えるホールド(持ちやすいやつ)を確認しておく
「痛てっ!(やってしまった…)」となったら、まずは落ち着いてスタッフを呼んで。
基本ジムスタッフは応急処置を心得ているので、すぐに対応してくれるはずです。
たいしたことないと思っても、念のために一旦シューズを脱いで数分休みましょう。
Point
ホールドにスネやヒジをぶつけてアザを作ることも結構あります。
デメリット②怖い
人によりますが、高いところはやっぱり怖いと思います。
危険が伴う状況を怖いと感じるのは大切なこと。

僕も高いところは普通にこわいです。
それでも登れるのは、
- 慣れ
- 危険予測ができているから
順番に解説しますね。
1. 慣れると怖くなくなる
最初は怖く感じても、やっているうちに「この高さなら大丈夫」ということを脳が学習して平気になる場合がほとんどです。
例えば、↓の画像を見てみてください。

お母さん(?)が小さな子を片手に抱いて、もう片方の手では子供の手を引いて吊り橋を渡っています。

これ、めちゃくちゃ怖くないですか!?
そう、初めて渡る橋だったらこんなことはできないですよね。
でももし、日常的に何度も通行していたらできるでしょう。
何度も渡ることで「この橋は安全」ということを覚えて、慣れるからです。
ただ、慣れてしまうことには危険な側面もあります。
予想外の事態で危険に陥ってしまったら、慣れが裏目に出てしまいますよね。
2. 危険予測ができれば対処できる
だから、本当に大事なのは危険を予測して対処法を準備しておくことです。
- この状況で、自分がこの状態で、この動作をしたらどんな危険が生じうるか
- その場合にはどう対処すれば防げるか
- 防げなかった場合はどう対応すればいいか
ということが分かっていれば、自信によって恐怖心に打ち克つことができるでしょう。

でもそれには時間がかかるから、最初のうちは怖くて慎重になるくらいがちょうどいいと思いますよ。
「怖くて登れない」ことは悪いことではないので、どうしても怖かったらゴールが低めに設定されている課題から始めて、少しずつ慣らしていけばOKです。
デメリット③意外と汚れる
登るのに必死になっていると、いつの間にか「思ってたよりも汚れてる」と思うかもしれません。

- チョークが服に付く
- 汗をかく
- ホールドに体をぶつけてアザや擦り傷ができる
フィットネスとかヨガくらいのイメージでいるとギャップがあるかもしれないので、なるべく着替えを用意しましょう。

チョーク汚れは粉が付着しただけなので、はたいたり洗濯すればちゃんと落ちますよ。
デメリット④ダイエットには向かない?
「ボルダリングって痩せますか?」
という質問は何度も受けました。

実は、なかなか答えるのが難しい質問です。
というのも、ボルダリングを始めてから体重が落ちたという人をたくさん知っているから。

じゃあ、やせるんじゃないの?
しかし理論上、ボルダリングだけでそれほどダイエット効果があるとは思えないのです。
体重が減るかどうかはカロリー収支で決まります。
- 消費カロリー > 摂取カロリー → やせる
- 消費カロリー < 摂取カロリー → ふとる
ボルダリングの消費カロリーはかなり高いと紹介されることもありますが、解釈に誤解があります。
登っている最中の消費カロリーは大きいのですが、ずっと登り続けるわけではないからです。
1トライにかかる時間はせいぜい1分あるかどうかというところ。
じき手に力が入らなくなってしまうので、1回トライしたら数分休まないと次のトライで全力を出せません。
仮に1分登って3分休むとすると、1時間ジムにいても実際に登っている時間は15分程度。
ボルダリングジムに1時間いるよりも、1時間ウォーキングやランニングをした方がたくさんカロリーを消費できるということです。

でも、「痩せた」っていう人がたくさんいるんだよね。
これには、考えられる理由が2つあります。
ボルダリングで痩せたというよりも、ボルダリングがダイエットを成功させるきっかけになった、と言ったほうが正確かなと思います。

それはそれで悪くないけどね。
ボルダリングに向いている人の特徴7選

おもしろそうだし、デメリットは受け入れられそう。
やってみたいけど、自分に合ってるかな?
おすすめの人のタイプ4つ、有利にスタートしやすい人のタイプ3つに分けてご紹介します。
どんな人におすすめ?
- 楽しく体を鍛えたい人
- インドアもアウトドアも楽しみたい人
- 球技が苦手な人
- マイペースでやりたい人
有利にスタートできる条件
- 懸垂が得意
- 体重が軽い
- 負けず嫌いかつこだわりすぎない
おすすめタイプ1 - 楽しく体を鍛えたい人

「運動したいけど、キツいのは嫌だな」
という人におすすめです。
筋トレやランニングは「キツいのを我慢して頑張らなくてはいけない」というイメージがある人も多いと思います。
その点ボルダリングなら、鍛えようと思わなくても楽しく登っていれば自然とエクササイズになります。
おすすめタイプ2 - インドアもアウトドアも楽しみたい人
「外で運動するのって気持ちいいだろうな…でも普段は屋内で気軽にできるスポーツがいい」
そんな、欲張りな願いも叶えられるのがボルダリング。
ジムでのボルダリングは手ぶらで行けるほど手軽ですが、もともとは屋外スポーツです。
もっとボルダリングの楽しさを知りたくなったら、ぜひ外の岩場にもチャレンジしてみてください。

実際、ほとんどの人がインドアで始めてから、外の岩場へフィールドを広げています。
おすすめタイプ3 - 球技が苦手な人
クライマーの中には、球技や学校の体育があまり得意ではないという人が結構います。

僕もドッヂボールとか全然ダメだったな。
初歩のボルダリングは、走ったり飛んだりするスポーツとはむしろ真逆で、どちらかといえば地味なくらい。
もともと「登る」という行為自体は日常的な動作の延長なので、普段スポーツをしない人や激しいスポーツが苦手な人でも抵抗なく入れます。
おすすめタイプ4 - マイペースでやりたい人

誰かに命令されたり、誰かに合わせたり、誰かと競ったりしたくないんだよね。自分のペースでやりたい
という人にもおすすめです。
ボルダリングは基本的に
というスポーツなので、マイペース派にもストレスが少ないはずですよ。
有利な条件1 - 懸垂(プルアップ)が得意

懸垂が得意な人がいれば、その力をボルダリングに活かすことができるでしょう。

いや、でもさ…「懸垂が得意」なんて人、あんまりいないよね?
たしかに多くはないのですが、あえて「有利な条件」の1番目にご紹介したのは、ボルダリングにおいて最も重要な「保持力」と懸垂が関係しているから。
実は厳密に言うと、懸垂というよりもぶら下がれることが重要なのです。
ボルダリングは手でホールドをつかんで登っていくので、つかまる力が強いほうが有利なのはイメージできますよね。
「ホールドにつかまる力」は、クライマーの間では「保持力」と呼ばれています。
ボルダリングは保持力が最重要
もちろん全身の筋力を使うには使うのですが、ホールドを持てないことには何もできないというのがボルダリングの特殊なところ。
たくましい腕力も、鋼のような体幹力も、そもそもつかまっていられなければ役立てようがないからです。
保持力は、例えるならば積み木の土台のようなもの。

保持あっての腕力、保持あっての体幹なので、保持力の下支えなしにはどんな剛力も無用の長物になってしまいます。
では、未経験者のうちで比較的強めの保持力を持っているのはどんな人か? と考えると…
それが、たとえば懸垂の得意な人。
鉄棒にぶら下がる力は保持力の一部と考えることができるので、懸垂ができれば最低限の保持力に若干の上乗せが期待できるのです。
懸垂がたくさんできる必要はない
ただし、懸垂がたくさんできるからといって、保持力もベテランクライマー並みに強いということはまずありません。
保持力に最も大きく影響するのは前腕筋群の屈曲力ですが、それらはボルダリング以外で効果的に鍛えるのが難しいのです。
そのため、懸垂をやりこんだとしても保持力の伸びは最低限度の範囲。
あくまでも「他の種目よりはボルダリングの役に立ちやすい」というくらいの話です。

実際には鉄棒に3秒くらいぶら下がれれば充分と思っていいですよ。
有利な条件2 - 体重が(身長に対して)軽いこと
登る以上は重力に逆らうことになるので、自重が軽いほうが有利なのは間違いありません。
軽いほど小さな力で登れるからですね。

- 重いとつかまってるのが大変…

- 力が弱くても、軽いからぶら下がれるよ!
ホールドにつかまることだけを考えれば、「重くても力が強ければいいのでは?」と思いがちですが、実際はそう単純に言い切れません。
理由は以下の2つ。
- 大きな動きのある中では、重いほど力学的に不利になる
- 体が重いと関節への負荷や着地の衝撃が大きくなる
特に着地の衝撃に関しては、重ければ重いほど怪我のリスクが高まります。
少なくとも、現代人の平均的な体型を基準に考えれば「軽いほうがいい」と断言していいでしょう。
Point
もちろん痩せすぎていても健康が保てないので、適切な範囲での話です。
保持力の差は大きくはない
ただし、「軽いほうがいい」というのも、初心者の段階では「どちらかといえば」というレベルではあります。
くどいようですが、ボルダリング能力を最も左右するのは保持力。
保持力は、初心者ならどんな体型でもだいたい同じくらいの範囲に収まります。

最初はみんな弱いってこと。
逆に考えれば、特に強化しなくても最低限のパワーは誰にでもあるということです。
体重が軽ければ軽いなりに、重ければ重いなりに、そのサイズに見合った力が備わっているもの。
つまり重くても軽くてもマッチョでも痩せ型でも、保持力はそんなに変わらないのです。

↑保持力は自重とパワーの比率に左右される
そして保持力が変わらない以上、体型やパワーはさほど登りに影響しません。
それでも「怪我のリスク」や「保持力がついてきてからの有利さ」を考えると、やはり軽いに越したことはないということです。

つまり、大きな差はないけれど「トータルで言えば軽いほうがベター」という感じですね。
有利な条件3 - 負けず嫌い & こだわりすぎない人
ボルダリングに有利な性格的要素です。
どうしても「できないこと」にぶつかるので、それにどう反応するかによって向き不向きが分かれると思います。
自分のレベルを上回る課題に対して、

ムリムリ。もういいや
と投げ出してしまうよりは、

悔しい…次回がんばる!
と考える人のほうが向いていると言えます。
ただし、やたらに悔しがって固執するのとは違います。

死んでも登ってやる…
難しい課題は1回のトライで完登することはなかなかできないので、根気よく試行錯誤することが必要になります。
ただ、楽しむことも続けるコツなので、できない課題にこだわりすぎないほうが良いことも。
気持ち的にしんどいときは課題のレベルを下げるなど、目線を変えて楽しめる屈託のなさを併せ持っていれば理想的です。
向いていない人はできない?

私、向いてるほうかも。

僕はあんまり当てはまらないな…向いてないかな?
向いている人の逆 = 向いていない人
だと思いますか?
たとえば…
- ガンガンに走り回って汗をかきたい
- チームスポーツにしか興味がない
- 体が重くて力がない
- すぐ諦める & 過去の失敗にとらわれがち

想像すると、たしかに向いてなさそうな感じはしますけれど。
しかし矛盾するようですが、上記のような人はボルダリングができないかというと、そうではないのです。
また、向いていないと続かないということでもありません。
向いてないけどハマる人
実際、ジムで新規のお客さんを大勢見てきた中で、明らかに向いていなそうでもドハマりしている人が意外と多いのも事実。
向いているかどうかというのはあくまでもスタートダッシュの速さの問題でしかないので、楽しめるかどうか、続くかどうかは別問題なんですよね。
むしろ向いていなそうな人がやってみると、自分の意外な一面を発見できたりするのかもしれません。

やってみなきゃ分からないということですね。(無責任)
身体的に不利でも楽しめる
「向いてる人」のところで、有利にスタートできる条件として「懸垂ができること」と「体重が軽いこと」を挙げました。
でも結局、保持力はあまり変わらない → ちょっと有利なだけ、という結論だったのを思い出してみてください。
ジムへ行ってみれば、本当に様々な人たちがボルダリングを楽しんでいることが分かると思います。
筋力や体格のタイプが様々なのはもちろんのこと、小さなお子さんから70歳を越えるご年配のクライマーまで、本当に老若男女・多種多様です。
ボルダリングは誰でもできる
誤解を恐れつつあえて断言しますが、ボルダリングは誰にでもできるスポーツです。
ボルダリングほど幅広くいろんな人が楽しめて、なおかつ奥深いスポーツを僕は知りません。
でも、

オリンピック選手みたいに、ジャンプしたりぶら下がったりなんてできないよ…
とか、

黙々とやるのって苦手なんだよね! 黙ってるのとじっとしてるのが嫌いだから。

運動不足だし体が重いから、ヤセてからやろうと思って。
という人にもたくさん出会ってきました。
そういうとき僕は、
とりあえず一回やってみて!
とお話ししています。
「自分にはできなそう」というのが思い込みでしかなかったと、きっと分かってもらえると思うから。
実際、僕が今までにご案内した初心者の方の中には体重が100kg以上の人もいれば、ぶら下がれないどころか握力が1ケタ台の人もいました。
もちろん、ちゃんとボルダリングを楽しんでもらえていますよ。

まあ、やってみるか…
ボルダリングに向いていなくても楽しむコツ
実はむしろ、不利なタイプの人も楽しめることこそが、ボルダリングの興味深いところ。
向いていなければ楽しめない・上手くできなければ面白くない、というスポーツだったら、こんなにも多様な人々が毎週ジムへ足を運ぶはずがありません。
さらに言えば、ちょうどいいレベルの課題が常に供給される環境があると、より楽しく続けられると思います。
ジムによっては頻繁に課題を作り替えたり、スタッフさんが新しい課題を用意してくれたりしています。
「どれをやったら楽しめるかわからない」と感じたら、迷わずお店の人に相談してみましょう。

初心者向けのレッスンやスクールに参加してみるのも良いと思いますよ。
僕も個人で初心者の方のお手伝いを承っています。
プロフィールページの一番下に問い合わせボタンがありますので、気になったらお気軽にご相談ください。
今すぐボルダリングを始めるには
グーグルマップで「クライミングジム」と検索
家から近くて一番評価の良いジムに電話

ボルダリングは初めてで、そちらでやってみたいんですけど、どうしたらいいですか?
以下のことを確認
- いつ行っても大丈夫か
- 予約は必要か
- 持ち物は?
- 更衣室はあるか
- (車で行く場合)駐車場はあるか
もし電話の対応が不安なら次のところへ電話
口コミと写真を見て、気に入ったところを選びましょう。

でもやっぱり初心者だけでは不安だな…
という人は、LINEでご相談も受け付けていますよ。
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